白血病克服記
面会謝絶の個室の中での治療は16歳だったあたしにとって
初めての精神的につらい治療だったけど
先生や看護婦さんや家族や友達の励ましが
勇気づけてくれていた。
部屋の中で好きな曲を聴いて歌うのが
ストレス発散であり楽しい時間だった。
もちろん、隣の患者さんに聞こえないようにと気はつかっていたけど^^;
お隣さんに少し聞こえていたかもしれない・・(ごめんなさいお隣さん
当時、あたしのおはこのグローブのフィールライクダンスの
下手くそな熱唱が
廊下にたまに響きわたっていたらしい・・Σ
あたしは毎日何も気にせずのんきに
ベッドの上で手をマイクにして楽しく歌っていたのだ・・
検温に来た看護士さんが、
「いつも、元気だねー!白血球少ないのに熱がででないし
順調だね。1000超えたら速いから頑張ろうね」と励ましてくれる。
白血球が200mlだけで熱がでないのは運がいいらしい。
普通なら必ずといっていいほど高熱がつづくそうだ。
このまま熱も出ないで個室を元気に出たい。
高校のクラスメイトの仲良しグループのメンバーは
あたしが勉強についていけるようにと
教科ごと授業のノートを作ってくれてた。
不安でつらい気持ちがでてくると、みんなを思い出した。
なかなか白血球も500に増えるまで予定より時間がかかっていたと思う。
先生や看護婦さんは抗癌剤で髪の毛がぬけると言っていたが、
私の髪の毛は多くて丈夫だったのか、少しぬけやすくなった程度だった。
薬を飲んで、採血をして、無菌食を食べ、狭いセミクリーンで過ごす。
ようやく、白血球も500から800になり増えてきた。
もうすぐ1000にとどこうとしていた。
1000を超えれば2000まで増えるのは速い。
1000いけばこのセミクリーンルームから出ることができるから。
1000に届くまでが頑張りどきなのだ。
もうひとしんぼうだ。
こうゆう時に限って時間がたつのが遅い。
あと数日だ。指を数えながらその日がくるのがまちどうしかった。
朝晴れた日は窓から見える病院の屋根にかかる
つららや建物を囲んでいる雪が
太陽の光を反射してキラキラ輝いていたのがとてもきれいだった。
ここから眺めているとなんだかやる気がわいてきたっけ。
自然は精神的に癒してくれるしやる気ももらえる。
『病院の周りは緑が少ないなぁ・・』
何度思ったことか。
治療の一環として窓越しで見れるように病院や医療施設に
たくさん緑やお花を設置してほしいと思う。
ってそう思うのはあたしだけかしら。
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